vol.17 子育てと住まい
住まいの購入者は、30歳前後の子育て世帯が多く、住まいを設計する上でも、またお客様の人生においても「子育て」という大きなテーマに向き合う必要がある。子供達の伸びのびとした発想を育み、夢や目標を描く、やがて到来する社会人へ導くウツワが住まいである。
そのウツワを取り囲む環境はひと昔前と違い核家族化がほとんどだ。家庭内の壊具合に目を向けると、奥さんはパートで働き保育料はかかるが園に子供を託す、または出産時に余儀なく退社し専業主婦となる方も多い。さらにこのご時世で昇給やボーナスが期待薄となれば、子供を社会へと送り出す22年間で3000万円の養育費が必要と言われる今日において、私(子供は3人、笑)のような楽観主義者はともかく、経済的に将来を見据えると、現在の少子化問題にはなかなか歯止めがかからないように思う。
そう考えると敷地内同居や二世帯住宅は土地購入費を抑えるだけでなく、一緒に住むとなれば親からの経済的な支援を引き出しやすい、また土地を購入し建築をなさるのであれば実家の近くがお勧めで、いずれにしても子育て支援が頼みやすいのではないか。
ほんとうに子育てしやすい住まいとは建物だけでなく、取巻く人も設計をすることかもね