シーズン到来
大きく牙のある口を開いたかのような火口をもった、
御嶽山(おんたけさん)が、遠くは東に望めます。
.
梅雨が明け夏山シーズンが到来し、御岳山をシーズン初めの山としました。
夜明けとともに登山口を出発、
だんだんと明るくなると、空と緑のコントラストに癒されます。
.
御嶽山は日本100名山であると共に、
富士山、白山、立山に並ぶ霊峰・山岳信仰の山でもあります。
いたるところに石造や信仰碑が立ち並びます。
登れば登るほど身が清らかになっていくような気になるのは私だけでしょうか(笑)
.
.
道中、修験者の方々とのすれ違います。
なんと同郷滋賀から御嶽講に来られていらっしゃるグループにも出会いました。
登山道は写真のような木の階段で整備されておりましたが、
老朽化でぐらつくところや滑りやすいこともあり、
なかなか厄介で苦労をします。
.
.
その昔、ここから上は女人禁制でこの山小屋(左に少し映り込んでる建物)で女性は待機したそうです。
ここから御嶽の山頂が見えてきます。
この景色により登りの疲れは吹っ飛び、山行きのテンションがハネ上がります~(笑)
.
.
自然の造形美はすごいですね。
庭師がクマザサ、ハイマツ、ナナカマド、ダケガンバを植えこんだ日本庭園のような景色が広がります。
.
.
9合目、登山道は石室山荘を通過し山頂へと繋がってます。
なかなかレトロな山小屋でしたよ。
.
.
9合目からは緑が消え岩肌が露出します。
先の噴火の影響もあるのでしょう、草木がまったくありません。
厳しき自然の姿もまたここにあります。
.
.
御嶽山、剣ヶ峰標高3067m登頂です。
山頂には御嶽神社があり、噴火で被災した社の修復工事がなされていました。
.
.
旧火口の一ノ池は真新しい噴石や火山灰で灰色、
山頂はガスがかかり下界も見えず、
水も緑もない地獄絵図のよう。
.
.
.
2014年の噴火(水蒸気爆発)よる噴石により、死者58名・行方不明者5名という災害事故がおこったことは皆様もご承知の事と思います。
被害の大きさやその人数、また命かながら帰還された登山者の体験ブログなども拝見し、
いろいろと思うところがあり、御嶽山から足が遠のいておりました。
あれから5年ようやくここに来ることが出来ました。
山頂の鐘、左上部に穴が空いており、当時の噴石による貫通穴だそうです。
.
.
良きにつき、
悪しきにつき、
この大自然に、
私たちは、
生かされてるんだ。
.
合掌。
.
.
.
.
.
見えない何かをひとつ乗り越えたような山行きとなりました。
.
.
.
.
.
.