田園住居地域の導入~

この4月から都市計画法の一部が改正されたのはご存知でしょうか。

都市計画区域内の用途地域に田園住居地域が創設されました。

 この田園住居地域(平成30年4月1日施行)は「農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護する用途地域」とされており創設目的としては次のとおりです。

 1.農地と調和した低層住宅に係る良好な住居環境の保護

 2.建築規制(低層住居専用地域をベースに農業用施設の立地を限定的に許容)

 3.農地の開発規制(許可制、一定の小規模な開発は可能

建設の基準が緩和され、優良な田園住居の建設が可能となりました。

畑や庭など緑の多いゆったりとした住まい、素敵ですね。

また、その周辺の地域で生産された農産物の販売や、又はそれを材料にした料理の提供を主たる目的の喫茶・飲食も可能となりましたので、その土地で栽培された作物を使った農家レストランなどが増えてくるかもしれませんね。

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これらの法律が整備された背景には2022年問題があります。

まず平成4(1992)年に重要な制度が創設されています。当時はまだ宅地を増やすことが社会的に必要だと考えられており、市街化区域に残る農地を宅地化する方針が示されました。

他方で、所有者が農業を続けることを前提に、保全すべき農地が生産緑地として指定されました。生産緑地の指定を受けると、農業継続を条件に、固定資産税を大幅に減免したり、相続税の支払い猶予が受けられたりすることとされました。

 この制度のもとでは、生産緑地指定後30年が経過すると、農地の所有者は、地元の自治体に農地の買取りを求めることができるようになります。

自治体が買い取らない場合、自治体は買取りが求められた農地を他の農家へ斡旋します。

それでも買い手がつかない場合、所有者は農地を不動産業者などに売ることが可能になります。

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その制度が始まってから30年経過するのが2022年です。

国土交通省によると、2022年に指定の期限を迎える生産緑地は全体の8割あるといわれており、多くの所有者が高齢化や税金対策を理由に売却を検討していくことが予測されます。

そうなれば農地が宅地化され、一気に売りに出されることで宅地の価格は下落するだろうといわれています。

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これらのことから農村地ではさらに人口流出が予測され、農業従事者の減少を食い止めるべく、農村に人を呼び込むための一策がこの田園住居地域の導入であります。

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さて、今後はどうなってくのでしょうか、このような流れの中で一つ言えることは、今後「土地を所有する」という財産的価値の意義が益々薄くなっていくように思われます。

建物は別ですが、「土地は買うより借りろ」なんていう時代がやってくるかもしれませんね。

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それではまた、シークホーム 前嶌