VOL.13 日本の知恵!庇の役割を考える

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最近、庇が短い・庇がないデザインの住宅をよく見かけます。


日本の気候風土から考えると、庇は建物から守る大切な役割があります。


まず、雨による建物への影響です。庇が深ければ、


サッシと壁の間に雨が入るようなことも少なく、


雨や水による建材、外壁の劣化を防ぐことが可能です。






次に日差しによる室内環境。


夏の強い日差しでは、太陽が高いので庇が日よけの役割をしてくれ、室内が涼しくなります。


冬は日射角度が低い為、日差しを遮ることなく日光が室内まで降り注ぎます。




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土地が狭い、隣の家が近い、など建築設計上の問題もありますが、


「庇」はあったほうがいいのです。


風格や品格を出すということだけではなく、


建物を守るという重要な役割があり、昔からの家屋がそうであるように


日本の気候風土に合った、先人たちの知恵でもあるのです。




VOL.12 これからの家族のカタチ、「同居」から「近居」へ

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 今回は、親・子・孫たちが「ちょうどいい距離感での暮らし方」近年の傾向について書いていこうと思います。

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 近ごろの親世代は、定年し時間はあるものの寿命は延びまだまだ健康で元気「孫の顔は見たいし面倒もみたいが、自分の好きな事もしたい」と、祖父母としての立場もあるが、個人として残りの人生を楽しみたいという傾向があるようです。

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 一方、子世帯では子育てにかかる教育費などの負担は年々大きくなる傾向にあり、共働きが増えてきているように感じます。

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また、保育園待機児童の問題や凶悪犯罪からの見守りなど、時間的に金銭的にも子育てへの応援を必要としております。

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ある調査で「祖父母からの子育て支援があれは安心して任せられるか?」の問いに対して、6割の子世帯がYesと答えを出しており時間的・金銭的だけでなく、しつけなどの教育的上の観点からもその必要を感じていると考えられます。

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しかしながら、いざ「一つ屋根の下で暮らす二世帯住宅や敷地内同居は?」というと話は別のようです。

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二世帯住宅や敷地内同居は日々の手助けを借りながら生活は可能ですが、価値観の違いから生ずる嫁姑問題、双方のプライベートな時間の確保などデメリットも多く、近すぎて家族分裂ってことになりかねません。

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そこで双方にとって好都合なのは、適度な距離をおきながらお互いの生活バランスを保ちつつ、何かあったときには駆けつけられる距離に住まいを構える「近居」だそうです。

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しかも孫の面倒も見てもらえるとなれば、これは親・子世帯のどちらも「安心」でメリットがあるのではないでしょうか。

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ではこの「近居」とはどのような距離なのか。

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家族にとって便利な距離ということになりますので、同じ町内や同じ学校区など決められたものではありませんが、概ね車で30分以内ぐらいが近居だそうです。もしかすると時間ではなく精神的に安心できる距離なのかもしれませんね。

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とりわけ私の経験から言えば、奥様のご両親の方に近い「近居」もしくは「同居」が双方共に上手くやっている傾向にあるように感じる今日この頃です。

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VOL.11  縁

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以前、蔵破りに入られたお宅の蔵鍵を修理したことがあります。

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随分手荒く鍵をこじ開けられ、修復に苦労を致しました。

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その際にご縁がありまして岐阜県高山市の鍛冶屋、新名さんにお手伝いを頂き、

このように修復をさせていただきました。

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見事な職人技で作られた当時を彷彿させる仕上がりに見惚れまた(^_^)/~

流石は高山の名工、見事な復元に恐れ入りました。

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あれから半年ほど・・・

休日を利用し高山へ行った時の事です。

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メイン通りから一筋入ったところで見つけました!

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赴きある佇まいに、思わず足を止めたところが「新名鍛冶屋」さんでした。

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こちらに火を入れ、鉄を打つ炉、ここであの職人技が・・・

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ご主人と奥様にも出てきていただき、「蔵鍵」談義やお仕事や高山の話などで盛り上がり、楽しいひと時を過ごしました。

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合縁奇縁(あいえんきえん)、縁とは人のチカラを超えたところで人と人とを結びつける不思議なチカラがあるものですね。

久しぶりの再会にとても喜ばしく、高山の町を後にしました。

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新名さんが叩いた五徳を販売されてましたので、薪ストーブ用にと買って帰りました。

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やかんのお湯を保温するのにピッタリサイズです。

これまた、いい仕事してやーります。

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vol.10 キッチンストーブ

おばあちゃんが、キッチンストーブをみて言ったのは、「むかしのカマドみたい」ということでした。「カマドで炊いたご飯はおいしかった」とも・・・。
近年のガスコンロやIHが用いられた機器の利便性には負けますが、奥深く「炎」を取り扱う楽しさがあり生活の中に刻まれる1ページがあります。また、ライフラインが切断される状況ではその威力を発揮し災害には心強いキッチンともなります。薪ストーブは暖を採るだけではない「炎のある生活」を愉しんでいただけます。炎を眺めていますと、その「ゆらぎ」により、心落着くゆったりとした時間が流れます。
かつて日本有数の馬産地だった岩手県遠野地方では、数百年にわたって基幹産業として夏山冬里方式という放牧中心の馬産が行われていました。人と馬が一つ屋根の下に住み、曲がり家、屋敷周り、田や畑、山林、草刈り場、放牧地、駒形神社と馬溜まり・・・といった、人馬一体ともいえる営みがありました。馬で出していた薪や炭が石炭や石油に、田仕事はトラクターに、馬フンの推肥が科学肥料へと替わると、身近にいた馬は日常生活から消え、数百年培ってきた環境はあっというまに消えてしまいました。
今は「ふるさと」といわれていますが、若者に働き場はありません。クイーンズメドウ・カントリーハウスは新しいタイプの馬生産、有機農業と馬のいる環境での宿泊や研修などを通して、地域の環境を目指す、キッチンストーブはその成果のひとつです。
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vol.09 小さな和室

和室は、接客空間として用いられ、また冠婚葬祭の場でもありました。今でも地方では、そんなあり方が残っていますが、家族本意の「小さな和室」を好む人が増えてきました。自分だけの和室なら個室がありますが、そこが落ち着けるかというと、寝る場所であったり、作業する場所であったりして、あまり落ち着けません。広くなくていいのです。むしろ狭いから宇宙があるのかもしれません。日本の茶室には、厳しい美意識がありますが、時折はそんな気分を味わいつつ、自分が最もリラックスできる場所として「小さな和室」が好まれているようです。 

欧米にも似た、アルコーブという空間があります。アルコーブとは〈窪み〉を意味し、壁をへこませてつくった小部屋をいいます。明るいリビングに対して、少し秘密めいた場所で、自分のコレクションが置いてあったりします。

日本の「小さな和室」は、床がタタミであることが魅力の一つです。タタミは保温性があって、横になってリラックスすることができるそんななくてはならない空間なのです。

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vol.08 彦根に佇む古民家

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彦根に佇む古民家
住まなくなって随分となるというが室内には「おくどさん」があり、その時間の流れが止まってからの時の経過がよくわかる。
実は解体の依頼があり拝見したわけですが、構造躯体を見るとびっくりするほどのしっかりとした躯体であり、蔵と同じ構造で柱の外側に厚みのある土壁が施されているため保存状態がとてもいい。 ヒノキなどの構造材は「伐採されてから300年ほどは強度が増す」と言われており、築100年ほど佇まいのこの柱はまだまだ現役で活躍できるのではないか。
ご依頼のあったお客様から時間をいただいたので、これらの材を再活用する移築も含めた思案をめぐらすことにする。
イギリスでは古ければ古い住まいほどそこに価値があり、古い家への情熱と大切にする文化がある。近年、日本では「使い捨て」「スクラップビルド」の風潮があるものの、本来は古き良きものを大切に住み継ぐ文化があります。そんな日本の美しい文化を継承することを「粋」と考えるオーナーが見つかればと願うことろである。
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VOl.07 断熱+室温調節でジメジメ梅雨を乗り切る

梅雨の時期は室内もジメジメしていやなもの。おまけに暑さまで感じると、さらに不快さが増しますよね。人が感じる暑さ・寒さ(体感湿度)に関する原因には「気温」、「湿度」の他に「風通し」と「輻射熱」があります。他の3つはともかく、「輻射熱」ってなに?という方が多いのではないでしょうか?輻射熱とは、空気ではなく壁や屋根などの物体そのものが電磁波の形で放っている熱のこと。例えば焚火のそばで顔が熱く感じられるのは、周りの空気が熱いからではなく、炎から出ている熱を直接感じられるからなのです。梅雨で室内がジメジメしていると感じた時、除湿機を動かしたり空調で室温を下げたりしても、まだ不快な暑さを感じることがあります。これは太陽光で暖められた壁そのものが、放っている輻射熱を感じているため、気温が下がっても体感湿度があまり下がっていない状態なのです。

 

ここで活躍するのが、断熱材。壁い十分な断熱が施されていれば、外壁が熱くなっていてもその熱は室内に伝わりません。もちろん、室内側から放出される輻射熱も抑えられ、快適に過ごせることになります。それでは、梅雨の不快感のもう一つの要素である「湿度」についてはどうでしょうか。空気には、温かいほうがより水蒸気を含みやすいという特性があるため、冬よりも夏のほうが室温が高くなります。一般には夏場は50%前後の室温が一番快適に過ごせると言われています。昔ながらの日本家屋では、調湿作用があるといわれる漆喰が使用されていることが多く、快適さを保つ工夫がなされていたようです。現在の一般的な住宅は高断熱・高気密化が進んでおり、これらの住宅では適切な換気で快適な湿度にすることが可能です。ジメジメ梅雨を乗り切り快適な住まいにするには、暑さ対策としての換気には大きな風量が必要で、そんな時には、窓から爽やかな風を室内に導く工夫が必要になります。

vol.06 2014年度、国の住宅施策

●消費税増税への対応:「住宅ローン減税」「住まいの給付金」

 2014年4月、消費税が5%から8%へと引き上げられました。国土交通省では、買い控えなど増税後の景気の後退を抑えるため「住宅ローン減税」を充実し、従来の200万から400万に、住民税からの控除も拡充された。

 ただし、所得税の納税額が少ないと控除しきれない額が増えるので「住まいの給付金」が開始された。住宅ローンを使って住まいを取得した場合には最大30万の給付が受けられる。

●ストック市場の拡充「長期優良リフォーム」を推進

 国土交通省は既存住宅ストックの質の向上と流通促進に向け、住宅の長寿命化に役立つ先導的なリフォームの取り組みに支援する。こちらは2015年度以降に「長期優良リフォーム認定制度」につなげていきたい考えだ。スクラップ&ビルドを繰り返して来た日本の住宅施策の大きな転換期を迎えることとなるでしょう。

●「スマートウェルネス住宅」の実現を支援、今年も「地域型住宅ブランド化」を推進

 高齢者や障かい者、子育て世帯の多様な世代が交流し、安心で健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」の実現に向け支援が行われる。核家族化問題に一石を投じる施策になってもらいたいものです。

 また、「地域型住宅ブランド化」の推進についても3年目となる本年も継続され、地域材を活用した長期優良住宅に補助を与えるものですが、地域の人材育成や情報発信にも大いに貢献している施策です。

びお庭

vol.05 千載一遇のチャンス

ちょっとした修繕やリフォーム、新築工事まで幅広く業務を行っているわけですが、最近は田の字型に和室が配されたいわゆる「田舎建て」のリフォームをさせて頂く機会があります。

ここ10年で冠婚葬祭が自宅で行われなくなったこともあり「間取りから抜本的に改修がしたい」と言われるお客様も少なくない。今回の事例でも和室は2間続きのみを残し、LDKを広げ、無駄なスペースを減築工事。その際に耐震・断熱の改修を行い、性能を向上させながら思い出のササラ天井や建具を活かしながらのリノベーション、お客様も大満足してくださいました。

本年4月の消費税増税に伴う住宅市場の後退に対応して政府は、新築は住まいの給付金、リフォームは性能向上に対する補助金制度などで景気対策に躍起になっていますので、補助金をうまく活用しながらの住まいづくり、今年は千載一遇のチャンスかもしれません。

vol.04 「学べる」空間創りへ

「あなたの貯金の目的は?」との問いに対し、「子供の教育費」が53%から62%へとなり、「老後のため」を追い抜いて貯蓄目的のトップとなった。つまり家族関係は「時間」も「お金」も子供に向ける傾向が益々強くなってきているようだ。
また、夫婦の関係についても変化してきており、「夫の発言権が強い」は74%から54%、「妻の発言権が強い」は26%から42%へと上昇し、こちらは夫婦対等への傾向にあると言える。
このような意識変化により、ご主人の書斎や趣味の部屋などはやがて消え去り、奥様の趣味部屋(リビングではないお友達とのティールームなど)が台頭し、そしてリビングや子供部屋は「より子供が学べる」空間へと進化するのか。
男の私としては少々複雑な感じもしないわけではないが、私たちは「住まいが持つ本質」を保ちながら、これからの家族や時代の要請にしっかりと応えていきたい。
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