vol.09 小さな和室

和室は、接客空間として用いられ、また冠婚葬祭の場でもありました。今でも地方では、そんなあり方が残っていますが、家族本意の「小さな和室」を好む人が増えてきました。自分だけの和室なら個室がありますが、そこが落ち着けるかというと、寝る場所であったり、作業する場所であったりして、あまり落ち着けません。広くなくていいのです。むしろ狭いから宇宙があるのかもしれません。日本の茶室には、厳しい美意識がありますが、時折はそんな気分を味わいつつ、自分が最もリラックスできる場所として「小さな和室」が好まれているようです。 

欧米にも似た、アルコーブという空間があります。アルコーブとは〈窪み〉を意味し、壁をへこませてつくった小部屋をいいます。明るいリビングに対して、少し秘密めいた場所で、自分のコレクションが置いてあったりします。

日本の「小さな和室」は、床がタタミであることが魅力の一つです。タタミは保温性があって、横になってリラックスすることができるそんななくてはならない空間なのです。

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